ロンドンに初めて設立された大学としても知られる名門校ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(UCL: University College London)。2026年、同大学は、創立200年という大きな節目を迎えました!
200年前に創立して以降、宗教や社会的背景に関わらず学生を受け入れ、さらに、男性と並んで女性に高等教育を受けられることを公認したイギリス初の大学となったのです。
2026年2月11日、UCLは創立200周年を祝う特別な1年をスタートさせました。
その200周年プログラム「UCL200」では、さまざまなイベントやストーリーテリングを通じて、UCLの根底にある「建学の精神」を讃え、その絆をより強固なものにします。また、世界に変化をもたらした先駆的な研究や人々の功績にスポットを当て、未来に向けた野心的で創造性に満ちたビジョンを提示します。
最新イベント情報をはじめ、200年という長い歴史を振り返りつつ、UCL200の様子を見ていきましょう。
創立200周年を迎えたUCL
創立200年の歴史
UCLでは、創立1826年以来、常に前進し、また先駆的な精神を重んじてきました。
過去200年にわたり、UCLが英国そして世界に貢献した成果とその歩みをご覧ください。
UCL 200年の歴史ハイライト
- 1826年:UCL創立。自らを「ロンドン大学(University of London)」と称して誕生。
- 1828年:第1期生の入学。記念すべき最初の学生たちを迎えました。
- 1837年:ユニバーシティ・カレッジ病院(UCH)の設立
- 1866年:ブルームズベリー・キャンパスの拡張。サウスウィング(南棟)が増築。
- 1870年:UCLスレード美術学校(UCL Slade School of Fine Art)の建設着工。
- 1878年:イギリス大学初の女性が大学教育を受けることを公認。
- 1893年:イギリス大学初の学生自治会(Students’ Union)の発足。
この歴史の中には、同大学より各界の著名人や33名ものノーベル賞受賞者が卒業・在籍しています。
UCL200記念書籍発行
創立200周年を記念して3冊の書籍を発行しました。これらの書籍では、2世紀にわたる画期的な発見の軌跡、建築史、そして教職員や学生たちが世代を超えた日々の物語を綴っています。
現在、全3冊はオンラインおよび店頭にて好評発売中です。
UCL at 200: Two centuries of insight and impact
編者: ヴァージニア・マントゥヴァロウ教授(Professor Virginia Mantouvalou/ UCL法学部)
内容: UCLにおける研究、改革、そして社会への影響の「過去・現在・未来」を探索する特別な記念号です。
100名以上の著者による寄稿に加え、貴重なアーカイブ資料から現代のビジュアルまでを集約。UCLを形作ってきたスタッフ、学生、パートナーたちの姿を含めた記念すべき一冊です。
Student London: A new history of higher education in the capital
著者: ジョージナ・ブルウィス教授、サム・ブラックスランド博士(Professor Georgina Brewis, Dr Sam Blaxland/ UCL教育研究所:IOE)
内容: 1826年にロンドン初の大学が誕生して以来、この街の人口の大きな割合を占めてきた学生を中心とした歴史書籍です。
大学の公式記録だけでなく、学生雑誌、裁判記録、機密情報、さらには数百にも及ぶ回顧録やオーラルヒストリーをもとに、学生たちのリアルな経験をロンドンの都市史として描いています。
Survey of London: The Bloomsbury campus
著者: コリン・トム、エイミー・スペンサー博士(Colin Thom, Dr Amy Spencer/ UCLバートレット建築学部)
内容: UCLの象徴的な建築の歴史と、ロンドン・ブルームズベリー地区の象徴的なキャンパスの詳細も記された、初の包括的な記録です。
ゴワー・ストリートの象徴的な新古典主義建築の建設以来、UCLがいかに周りの建築に影響を与え、他の学術機関を惹きつける存在となってきたかを描きます。これまで見過ごされてきた建築秘話にも光を当てた一冊です。
UCL200周年の最新ニュース
英国妃殿下を迎え記念式典を開催
この創立200周年という記念すべき節目を祝し、ロンドン大学総長を務めるアン王女(Her Royal Highness The Princess Royal)がブルームズベリー・キャンパスを公式訪問されました。
これは、1927年の創立100周年におけるジョージ5世とメアリー王妃の訪問以来、約100年ぶりの歴史的な慶事となります。
王女は改装されたウィルキンス・ビルディングのリニューアル式典に立ち会われました。また展示会では、英国初の臨床X線や新型コロナ対策で貢献した「UCL-Ventura」など、世界を変えた研究成果を視察されました。
また、日本とも縁の深いジャパニーズ・ガーデンでは、UCLに貢献・影響を与えたとする教授や学生らが紹介されている「Faces of UCL(UCLの顔)」にも興味を示されておりました。
多様性と改革を重んじるUCLの伝統が、次の100年に向けて受け継がれていることを示す一日となったことでしょう。
UCL200周年記念イベント
UCL200イルミネーションショー
2026年2月11日から13日にかけて、UCLを象徴するウィルキンス・ビルディングと新たに生まれ変わった中庭が、輝かしい「Son et Lumière」の舞台へと変貌しました。
最先端の3Dプロジェクションマッピング、光、音楽、ストーリーテリング、そしてアニメーションを駆使した没入型体験によって蘇ります。
舞台は、UCLが誕生した1826年のロンドン。ウィルキンス・ビルディングに映し出される映像と共に、200年の歴史を遡ります。
ノーベル賞やオスカー受賞者を輩出し、研究と革新で世界に変化を与え続けるUCLの物語を、ぜひご覧ください。
▼イルミネーションショーの動画はこちら
【展示】Two Centuries Here: The UCL200 exhibition
創立200周年を記念する大規模な展覧会「Two Centuries Here(ここに刻まれた2世紀)」を開催。ロンドン初の大学として誕生したUCLの、過去、現在、そして未来を紐解きます。
ロンドン・ブルームズベリーにある、改修を経て生まれ変わった歴史的キャンパスで開催されます。展示は、ノース・クロイスター、サウス・クロイスター、オクタゴン・ギャラリー、ジャパン・ガーデン(日本庭園)、そしてスチューデント・センターの各エリアにわたって展開されます。どこからでも自由にご入場いただけます。
来年の夏まで開催予定で、予約も不要でどなたでも無料で入場可能です。200周年記念の今しか見られない展示なので、ぜひ開催期間に足を運んでみてください。そして、ロンドン初の大学であるUCLにしかない、素晴らしい歴史に触れてみてはいかがですか。
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- 開催期間:2026年2月18日〜2027年7月31日
- 開館時間:キャンパス開校時間に準します。
※日程や時間帯によっては一部エリアへの立ち入りが制限される場合があります。
- 入場料:無料(予約不要)
- 開催場所:University College London, Gower Street, London, WC1E 6BT, United Kingdom
UCL200パブリックアート
創立200周年を記念し、2026年春から2027年にかけて大規模なパブリックアート・プロジェクトが開催されます。
学術的な研究や教育の枠を超え、アーティストが学生や教職員、地域社会と協働して、UCLの歴史とこれからの未来を表現します。
今回のパブリックアート・プログラムは、創立200周年プロジェクトの大きな柱の一つです。単に過去の伝統を祝うだけでなく、アートという媒体を通じて、多様な声や労働の価値を可視化し、次の200年に向けた野心ある姿勢を示します。
プロジェクトには、ヴェネチア・ビエンナーレでの金獅子賞受賞でも知られるダム・ソニア・ボイス(Dame Sonia Boyce DEB RA)など、世界的なアーティストが参加します。
彼女たちが学生や教職員、そして地域コミュニティと深くコミュニケーションを重ねることで、UCLの革新的な新たな遺産がキャンパスに刻まれることになります。
UCL200周年コミュニティ
UCL200では、学生が中心となって記念イベントを多数企画・開催しています。そこでは、さまざまなものを見て、聞いて、感じるような体験が満載です。
これから開催予定のイベント
- 2月23日〜:インターナショナル・フェスティバル
世界中から集まるグローバルなコミュニティを祝うキャンパス祭。
- 3月20日〜:ロンドン・バーシティ・シリーズ
キングス・カレッジ・ロンドン(King’s College London)との対校戦(全46試合)。
- 4月29日:UCL キャンパス・ラン
学生・教職員・卒業生が参加する、オリンピック・パークでの大規模ランニングイベント。
- 5月18日〜:ExtendED
第3学期に開催される、スキルアップやネットワーク構築のための実践学習プログラム。
- 6月1日〜:artsUCL フリンジ・フェスティバル
学生主導による数百ものクリエイティブなショーをキャンパス各地で開催。
- 6月2日〜6日:UCL200 サマーフェスティバル
1週間にわたり、中庭が音楽や映画の舞台となり、豪華な記念舞踏会(Bicentenary Ball)も開催。
2026年の1年間は、まだまだイベントが予定されているので、どうぞお見逃しなく!